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【ふたば未来:R6 ドイツ研修】
本校は開校から10年目を迎えました。開校2年目からドイツ研修を実施しており、毎年少しずつテーマや内容を更新しながら、学習効果の高い研修プログラムとして発展しています。今年度も、高校1年生から10名の生徒が、令和7年1月6日(月)から1月17日(金)にかけて、フライブルクとミュンヘンを訪問しました。
ドイツ訪問の目的は大きく2つあります。1つは、環境意識が高く、それを体現している人々や町を見学すること、もう1つは、歴史の継承を通じて社会がどのように発展しているかを実感することです。
「なぜ、ドイツは環境意識が高いのでしょうか?」訪問したフライブルクは、ドイツ南西部に位置する環境先進都市として広く知られています。その理由は、1970年代から始まった持続可能な都市開発への取り組みや再生可能エネルギーの利用促進にあるようです。
市庁舎を訪問した際、エネルギー自給自足のために建物の外壁がソーラーパネルで覆われていることに気付きました。しかし、建物の大部分がガラス張りになっているため、圧迫感はなく、デザイン性も高いです。また、使用されている木材はシュバルツバルトの森のもので、地産地消の建築物でもあります。
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フライブルクは、自転車や公共交通機関の利用を促進するために、車の利用を制限する政策を採用しています。特にヴォーバン地区では、車の進入が制限されており、住民の約70%が車を持たずに生活しています。また、エネルギー効率の高い建物の建設が進められており、パッシブハウス基準を満たす住宅が多く存在します。これにより、エネルギー消費を大幅に削減しています。
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フライブルクでは、住民が都市計画に参加することが奨励されており、地域のニーズに応じた持続可能な開発が行われています。これにより、住民の意見が反映された街づくりが実現しています。
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「ブライトナウ村」では、cogeneration systemというものに村全体で取り組んでおり、村内で手に入る木材チップを燃やして発電し、その熱を冷却する際に得られる温水の熱を特殊なパイプで村全体に供給しています。
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ミュンヘンに移動しました。移動時間は高速道路で6時間です。ミュンヘンでは、生徒たちは全員ホームステイです。Ernst Mach Gymnasiumの生徒の皆さんと、かけがえのない時間を過ごします。
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陸続きのヨーロッパ、オーストリアも訪問しました。ザルツブルクはモーツアルトの生家が残されているそうです。
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ホストファミリーのパートナーと一緒に登校し、一旦ドイツの高校生は授業を受けました。その後、生徒たちはKonstanze先生の案内のもと、ダッハウ強制収容所へ向かいました。渡独前の事前学習として、ヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』を読んだり、白河にあるアウシュビッツ平和記念館を訪れたりしながら、当時の人々の苦しみを想像してきました。
収容所に入ってみると、本やインターネットだけでは分からない、肌で感じる収容所の寒さや閉塞感がありました。また、たくさんの資料や展示されている遺留品から、一人一人の無念さが伝わり、胸が苦しくなりました。Konstanze先生が丁寧に説明してくださいましたが、事実を受け止めることが精一杯で、みんな無言で真剣に話を聞いていました。
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戦争の歴史に向き合うドイツの人々は、どのように考え、どのように後世に伝え、どのような社会を築いているのか。生徒たちは、これらの様々なことを感じながら、明日、1月17日(金)に帰校します。
ふたば未来学園高校では、地域をフィールドとした探究活動を展開しています。ドイツをはじめとした世界に目を向けた学びを通じて、深い学びにつながることを期待しています。帰国後は、多くの生徒たちと共有しながら議論したり、調査したり、考えをまとめたりして視野を広げてほしいと思います。
多くの方々のお力をお借りしております。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
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ありがとうございました。